イタリアングレーハウンド(イタグレ)

イタリアングレーハウンド(イタグレ)専門ブリーダー パピーズ・ママ

イザベラカラーのチワワ

他犬舎さんよりチワワを購入された方からの問い合わせです。
イザベラ色のロングヘアーと言うことで購入したようです。
初見からイザベラでは無く、鼻はブラックで毛色は差し色で黒がはいっていてフォーンの様だったと。
ブリーダーには何度確認したが「黒い差し色が無くなり綺麗なイザベラになる」と言われたそうです。
現状、獣医に診てもらうとフォーン、又はクリームと言われるそうです。
2ヶ月ちょっとで既に黒い差し色が入っていてフォーンの様な色が将来イザベラになることはあるのでしょうか?

下記、私どもからの回答となります。

該当のブリーダーとは全く認識もなく、どの様な方か、どの様な犬を作出するかも知りません。
そのチワワも見たわけではございませんし、ブリーダーが自信をもって毛色を決めているのでしょうから私が判断することも有りませんし、その毛色なのだと思います。
獣医師は獣医学の専門家ですが、犬種等については特別な勉強をしていない限り専門知識を持っていませんので確定は出来ないと思います。
申し訳ございませんが、私どもとしてはその子の毛色についての判定は出来ません。
ただ、カラー遺伝子については若干の知識がございますから遺伝学の話をさせてください。
正直、カラー遺伝を勉強され、遺伝に詳しく、学術に基づいて繁殖させているブリーダーはほとんどいないと思っています。
産まれてくる子犬の毛色も偶然を期待したり、父母犬の毛色を継ぐだろう程度の考えで繁殖をしている方が大勢を占めていると考えます。
さすれば、イザベラのような貴重色を望まれれば、遺伝学に基づいた毛色ではなく、繁殖者が望んだ毛色に勘違いされることも皆無ではないと思います。
「イザベラ」を作出するためのカラー遺伝子配列
atat bb C- dd E- G- S- tt mm  
まず、イザベラの遺伝では黒色は絶対に出ません。
基本的にチワワのイザベラは1色ではなく、イザベラ&クリームのようなタンマークになります。
更に、チョコレートの遺伝とダイリューションの遺伝も必要です。
タンマーク、チョコレート、ダイリューションは劣性遺伝になりますのでホモ結合でなくてはなりません。
そうなると父母犬の両方に、そのすべての遺伝が無くては作出できませんので、遺伝学上のイザベラを作出することはかなり難しくなってしまいます。
タンマークの遺伝子が無ければ、フォーン系のボケチョコ。
チョコレートとの遺伝子が無ければ、ブルー。
ダイリューション遺伝子が無ければ、ただのチョコタン。
困ることにいずれの遺伝子も劣勢なので両親がイザベラでなくとも子犬にはイザベラが出来る可能性も十分にありますから両親の毛色は参考程度にしかなりません。
我が家でもイザベラを作出するには両親の数代前の遺伝情報から推測して何度も掛け合わせ何度もチャレンジしてようやっとイザベラが産まれるようになりました。
イザベラは、毛色、瞳、虹彩、パッド、アイライン、鼻等独特な発色であり、見間違えることはほぼないと思います。
ただし、ベビー~老犬まで生活環境や遺伝の発色タイミングにより毛色は変化して見えます。
皆さんには黒色に見えるかもしれないが、実は黒色に見えるっぽいチョコ色なのかもしれません。
遺伝学上のものと現物とはなにか違うように見えるケースも多々あります。
なので、ブリーダーが言った毛色を信じるしかないと思います。
JKC(国際血統書発行団体)、獣医師、他のブリーダーでも確定はしてくれません。
あえて調べるのなら相当の費用を出して遺伝子レベルの調査をするしかありません。
繁殖に使わないのならば「ブリーダーはイザベラって言っていたんだよな」程度に考えて幸せなドッグライフを楽しまれた方が良いと思います。
参考までになれば幸いです。
「尾形聡子著・よくわかる犬の遺伝子」などは非常にわかりやすく信頼性も高い書籍ですので宜しければ。

まとめとして。

毛色の確定については難しいことがあります。
イザベラ等の劣勢遺伝子が複数絡み合う毛色は作出も困難ですし判定も難しくなります。
犬の年齢や環境、食餌や紫外線等により毛色は思った以上に変化もするからです。
やはり信頼できるブリーダーから子犬を求めることがとても大切だと思います。

ドッグブリーダー パピーズママ
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