「犬の場合、家畜同様に、標準サイズから小型化しようとする場合は、極めて高い頻度で近親繁殖を繰り返す(近交弱勢)こととなり、犬の個体の健全性を担保できなくなり、家庭内での骨折や体格的に分娩に適さない、ひ弱な体質になる等、矮小化に伴う健康上の弊害も危惧しております」
2022年04月28日19時43分配信 Jcastニュース より引用(著作権法第32条)
ペットショップやブリーダーでは、標準よりも小さなトイプードルを「ティーカッププードル」、柴犬を「豆柴」と名付けて販売をしています。
しかしながら、犬の血統証明書を発行する国内最大の団体ジャパンケンネルクラブ(JKC)では、「ティーカッププードル」、「豆柴」という犬種はいません!
ペットショップなどでは生体価格が100万円もするような「ティーカッププードル」、「豆柴」って犬種って本当は存在しないのです。
なぜ?
実際に存在しているからこそ販売しているし、お店に行くと実物がいるのに?
「ティーカッププードル」、「豆柴」とは、販売上の商品名に該当します。
犬種ではなく、名称なのです。
なので、そのような犬種はおりませんから動物図鑑にも血統証明書にも表記できないのです。
日本人はとにかく小さい犬が大好きです。
我が家にも「小振りの子」、「出来るだけ小さめの子」が欲しいと言う問い合わせが多く来ます。
イタリアングレーハウンドでもパグでもダックスフンドでも同じ。
チワワで小さ目なんて言われますと成犬になっても数百グラムの子が欲しいのかと考えてしまいます。
それでも商売に熱心なペットショップさんからも「小さ目」、「小振り」との要望が続きます。
一部のブリーダーは高価で販売できる小さな犬を作り出そうと考えます。
何十年かの時間を費やし数世代に渡って小柄な父犬と母犬を掛け合われていけば健全な状態で犬種のサイズを小さく固定化できるでしょう。
それが現代の犬種の作出方法であり、希望する個性を固定化することがブリーダーの仕事でもあるからです。
今すぐにも儲けたく、そのような時間も掛けずに小さい犬を作るのならば…。
近親繁殖を繰り返す(近交弱勢)、パピーのうちに骨折を起こす、下痢の状態を続ける、命に危険性が薄い程度の病気に掛かる、食餌の量とカロリーを極限まで減らす等の原因があると大きく育ちません。
たかが金銭の為にその様なことを考え実行に移すブリーダーなんている訳ないと思うのですが。
しかもその様にスタンダード(標準)から逸脱する極度に小さい未熟なベビーは視覚や聴覚、内蔵系に障害を持つ子も多く育ちあがる前に亡くなってしまうケースが少なくありません。
まさかのことを考えたくはないものです。
雑種犬って体が強い!って言いますよね。
「雑種強勢」と言う研究結果が発表されています。
ブリーダーとして雑種を勧めることはありませんが、そろそろ健全な犬について考え直すタイミングが来ているのではないでしょうか。
イタリアングレーハウンドであろうと、チワワであろうと健全でスタンダードに沿った犬種こそが最も価値が高く、優れた犬であり、そのような犬を飼育している飼い主が賞賛される時代が来ることを期待します。
「あらっ、小さくて可愛い子ね」とは、「無理して作り上げられた可哀想な子」だと同情されている言葉に代わりますように。
ドッグブリーダー パピーズママ
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