イタリアングレーハウンド(イタグレ)

イタリアングレーハウンド(イタグレ)専門ブリーダー パピーズ・ママ

「イザベラ」の掛け合わせてはいけないカラーと注意点

チワワのイザベラを発色させるには、
簡単に説明しますと、ブラック&タン → チョコレート&タン → イザベラ&タンとなります。
1.ブラック&タンに必要なカラー遺伝子は、A(Agouti)シリーズの「atat」劣性遺伝子なのでホモ結合が必要。
2.ブラックをチョコレートに薄める遺伝子は、B(Brown)シリーズの「bb」となりますがこれも劣性遺伝子なのでホモ結合となり、鼻やアイラインやパッドも合わせて変色させます。
3.更にチョコレートをイザベラにするために、D(Dilution)シリーズを「dd」のホモ結合まで必要となってしまいます。

ホモ結合とは各劣性遺伝子を持つ両親からそのカラー遺伝子を受け継がなくては発現することはありません。(メンデルの優性の法則、分離の法則)
片親からのみカラー遺伝子を引き継いだ場合でも見た目には何となくその色に近い発色が為されている場合もありますが、発現したとは遺伝学上では認めることはできません。
イザベラを作り上げるには、両親から3つの劣性遺伝子をホモ結合させなければならない(1つの遺伝子でも優勢因子があれば違うことになる)ため希少色となってしまうのです。

M(Male・マール・ダップル)とは違い、掛け合わせたことで健康に障害が起こることはカラー遺伝子的にはありません。
ただし、D(Dilution)シリーズの劣性因子「b」は、CDA(カラー・ダイリューション・アロペシア)を引き起こす遺伝子と言われておりますので、イザベラのチワワでも被毛が薄かったり短めになったりするケースも見受けられます。
これは見た目の問題であり、視聴覚や内臓疾患、短命や健康障害とは結び付きませんので、すので、繁殖者の考え方になると思います。

カラーダイリューション脱毛症(CDA)についての考察(2019.2/16) | イタリアングレーハウンド(イタグレ)専門ブリーダー
CDA(カラー・ダイリューション・アロペシア)とは、イタリアングレーハウンドのブルーにみられる脱毛症の一種です。妙に薄毛だったり、まばらにしか毛が生えていないイタグレさんを見ることがあります。毛色はブルー(灰色系)の淡い色に限られています。...

チワワのカラーブリーディングを考えるならば。
まずは、どの様な毛色のチワワを繁殖したいかを決めるべきです。
どれほど美しくとも健康に害がある、M(Male・マール・ダップル)を利用してはいけません。
私ならばイザベラやチョコレートが色合い的にも優しくて好きなものですから、イザベラを狙うのならば両親共にイザベラの子にし、どちらの毛色でも良いと考えるのならばD(Dilution)シリーズを持ったチョコレート&タンのパトナー同士の組み合わせを選び産まれてくる子を楽しみにします。

チワワ専門のブリーダーさんでもカラー遺伝子については苦手とされている方も多くおられます。
遺伝子について詳しく学ばれていない方、繁殖での経験値よりなんとなく理解されている方など様々です。
特に「イザベラ」などの特殊なカラーについては遺伝学の知識を持った上に何度かブリーディングを行い複数頭の生まれた子犬の毛色から両親が持つカラー遺伝子を把握して計画的な繁殖を考えなくてはなりません。

ドッグブリーダー パピーズママ
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